障害年金の受給事例(3)
精神遅滞の請求事例
相談者:Cさんの相談員
請求者Cさん:昭和63年生まれ 男性 IQ49
障がい者雇用枠でパート勤務 週5日勤務 月収16万ほど
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Cさんは、幼い時に両親が離婚したため、幼少時の大半を児童養護施設で育ちました。小学校、中学校ともに支援級、高校は養護学校に進学しています。
高校では環境に馴染めず不登校になりましたが、何とか卒業し、障がい者枠で就職しました。職場では、話が少し複雑になってくると理解できなくなってしまうCさんに対し、常に上司や同僚の方が配慮し、指示はわかりやすく単純にしてもらい、働いています。
就職したCさんは、一人暮らしをしましたが、お金をやりくりすることが出来ず、家賃を滞納し、部屋を追い出されてしまいました。
そこで、地域のサポートセンターが寮母さん付きのシェアハウスに入居できるよう手続きを行い、その後、障害年金請求のための相談について私に連絡をしてくれました。
それによって、Cさんは、お金を寮母さんに管理してもらい、障害年金を受給できたことで無駄にお金を使うことが減りました。一時期辞めたいと思っていた仕事も頑張って続けています。そして、2年余りで100万円貯まったのです。
定期的に年金を受給できることで、気持ちに余裕が出来、より安定した生活を手に入れました。
三回にわたり精神遅滞の方の受給事例を紹介しましたが、皆さん障害年金を受給できたことで生活も気持ちも安定しました。本人だけでなく、家族も受給前より安定した生活を送れるようになったと聞いています。
障害年金は生活保障ですが、
それ以上に多くのいい影響をもたらしてくれる素晴らしい社会保障なのです。
執筆者プロフィール
社会保険労務士 二階堂 麻衣子